ナカザンドットネット

それって私の感想ですよね

TypeScriptの型定義が思ったより柔軟だった楽しい

TypeScript 1.0のリリースを機に、ちょっとJavaScript方面にも手を出してみようかということで、最近はわかめ本を読みながらチマチマとコードを書いております。

TypeScriptリファレンス Ver.1.0対応

TypeScriptリファレンス Ver.1.0対応

今日は技評さんのjQuery記事をTypeScriptで写経しながら読み進めていました。

もちろんjquery.d.tsを使って型チェックを利かせながらの写経です。メソッドがサジェストされるのもなかなか気持ちが良いですが、 ajax(settings: JQueryAjaxSettings) への渡し値であるJQueryAjaxSettingsがしっかり定義されているため、キーがサジェスト&プロパティ存在チェックされるわ、値に型チェックが入るわで、超気持ちいい感じです。

しかし、こうも型で守られた中で写経していると、むしろ型が付いていないところが気になってしまいます。特に今回の写経では、ジェネリクスが利いている each<T>(collection: T[], callback: (indexInArray: number, valueOfElement: T) => any): any; にany型のcollectionを渡してしまうのは、型の確定を心待ちにしているであろう valueOfElement さんにあまりにも申し訳が立たないと感じました。

というわけで、自前でインターフェースによる型定義を行ってみることにしました。YouTubeAPIから返ってくるJSONは、本来ならばそれなりに複雑ですが、今回の例に使う部分だけならば、下記のようなJSONを想定すれば充分でした。

{
  "feed": {
    "entry": [
      {
        "media$group": {
          "media$player": [{"url": "http://hogehoge"}],
          "media$thumbnail": [{"url": "http://fugafuga"}]
        }
      },
      ...
    ]
  }
}

で、実際に写経してみたのが以下になります。

YouTubeResponseFeedまでは真面目に書いていたのですが、途中から面倒くさくなってEntryインターフェースではエイヤッと超適当に書いてみたら通って逆にびっくり。構造的部分型の真骨頂を垣間見たような気がします。

そんなわけで、successに定義した関数は、JavaScript版と変わりなく書かれているように見えますが、

  • ジェネリクスによる型の確定(data.feed.entryEntry[]型であり、itemEntry型である)
  • 型チェック(group.media$playerは配列である)
  • パラメータ存在チェック(group.media$player[0]urlというパラメータを持つ)

のようなことがコンパイル時に行われています。タイポしたり、存在しないメソッドやパラメータを勝手に生やすと速攻で叱られるので、私のようなゆとりプログラマーでも安心してコードを書くことができますね。

まとめ

構造的部分型を活用してインターフェースを定義すると大変捗る!!!

おまけ

むりやり1つのインターフェースにまとめてみた。可読性はクソ悪い*1けど、TypeScriptの型システムとしては、これでもOK。

interface YouTubeResponse {
  feed: {
    entry: Array<{
      media$group: {
        media$player: Array<{url: string;}>;
        media$thumbnail: Array<{url: string;}>;
      };
    }>;
  };
}

*1:慣れるとそこまででもない?